理事長挨拶
当財団は、一般財団法人再生可能エネルギー保全技術協会として平成26年に創立され、再生可能エネルギー社会の実現を目指し、技術標準等の策定、技術者の養成、地方公共団体等の取り組みへの支援などに取り組んできました。
私たちは、持続可能な社会とは「安心」「安全」「安定」が担保される社会であると考えます。環境保全がその重要な要素であることはいうまでもありません。しかしながら、経済や安全保障も同様に重要な要素であると考えています。例えば、再生可能エネルギー社会の構築が脱炭素を図るうえで重要であることは間違いありませんが、化石燃料のほぼ全量を輸入に頼るわが国にとって、化石燃料の輸入を削減し、自前のエネルギー源を確保することは、経済の観点では国富の海外への流出を抑制し国内での資金循環を生み出し、GDPを押し上げる効果があります。また、エネルギーの自給率を高めることはエネルギー安全保障の面でも喫緊の課題といえます。
このたび、当財団は名称を「一般財団法人環境・資源エネルギー協会」へと変更し、新たな一歩を踏み出しました。
これは、わが国が再生可能エネルギーの量的拡大を目指していた段階から脱却し、再生可能エネルギーが様々な環境保全の取り組みの中の一要素となる段階へ移行しようとする中にあって、再生可能エネルギー社会をつくることは持続可能な社会づくりの一部であるとの考えから、取組を環境・資源エネルギーの領域へ広げることを目指したものです。
これまでの取組を堅持しつつ、「安心」「安全」「安定」の観点から環境・資源エネルギーへと活動領域を広げ、持続可能社会づくりに取り組んでまいります。
財団概要
[名 称] | 一般財団法人環境・資源エネルギー協会 |
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[代表者] | 理事長(代表理事) 筒井 信雄 |
[役員等] | 評議員,理事,監事 |
[所 在] | 〒100-0005 東京都千代田区丸の内1丁目1番3号 日本生命丸の内ガーデンタワー3階 TEL:03-4577-9780 FAX:03-6772-2644 |
設立目的
社会の持続的発展の鍵となるのは“安心・安全・安定”である。その基礎となるのが環境保全と資源及びエネルギーであることはいうまでもない。それらについて、脱炭素化が重要である一方で、経済と安全保障との調和が求められており、多角的な視点とアプローチが必要となっている。当財団は、太陽光発電事業の適正化などにおいて、業界の垣根や縦割りを超えて基準の策定や人材の育成などにあたってきたが、そうした取り組みが広く環境保全と資源及びエネルギー問題に対しても必要である。そこで、環境保全と資源及びエネルギーにおいて安心・安全・安定の担保を実現しうる多角的な取り組みを進めるための基盤となるネットワーク、技術、人材、システムの構築や育成に取り組み、地球環境保全と安定した国民生活、経済活動の両立に寄与することを目的とする。
沿革
平成26年 | 一般財団法人再生可能エネルギー保全技術協会として設立 |
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平成27年 | 太陽光発電設備保全技術者養成講座を開講 |
平成28年 | 太陽光発電システム保守点検ガイドラインの策定に参画 |
平成29年 | 太陽光発電事業の評価ガイド策定委員会に参画 |
平成30年 | 太陽光発電事業の評価ガイド公表 |
令和元年 | 太陽光発電事業評価技術者養成講座を開講 自治体の避難所等への独立電源設置への支援を開始 (地域レジリエンス・脱炭素化を同時実現する公共施設への自立・分散型エネルギー設備等導入推進事業/環境省補助) 太陽電池モジュールのリユースのための研究を以降3か年にわたり支援(福井県補助) |
令和2年 | 低炭素水素の事業モデル検討分科会委員を受嘱 ドローンによる避難所間の物流ネットワーク構築への支援を開始 (過疎地域等における無人航空機を活用した物流実用化事業/環境省・国交省補助) |
令和4年 | 事務所を東京都千代田区丸の内に移転 一般財団法人環境・資源エネルギー協会に改称 |
主な活動内容
「安心」「安全」「安定」をキーワードとして次の事業を行っています。
- [技術者養成]
健全な再生可能エネルギーの普及発展のため次の事業を行っています。
- ・技術標準(ガイドライン)等の策定
- ・太陽光発電設備保全技術者の養成
- ・太陽光発電事業評価技術者の養成
- [自治体サポート]
自治体の再生可能エネルギーの導入やレジリエンス強化のための取り組みへの支援のほか、太陽光発電所への行政指導にあたる行政職員への研修を実施しています。
- ・避難所等への独立電源設置に向けた取り組み
- ・マイクログリッド等のエネルギーの地産地消に向けた取り組み
- ・県及び県下市町村職員に対する太陽光発電所への行政指導についての研修
- [ドローン活用の拡大]
離島・中山間地域の生活利便性の維持や低炭素化、太陽電池モジュールのリユースの向上による廃棄物削減等、持続可能社会づくりに向けたドローンの活用を広げる取り組みを進めています。
- ・ドローンを用いた中古太陽電池モジュールの検査システムの開発
- ・ドローンによる物流ネットワーク構築に向けた取り組み(空の駅構想)
- [持続可能社会実現に向けた資源問題への取組]
持続可能社会づくりのために、資源の安定確保と低炭素化のための取り組意を進めています。
- ・再エネ由来の水素を用いた事業モデルの推進
- ・LNG等の低炭素エネルギーの安定供給のための取り組み
- ・食糧生産の環境負荷低減のための取り組み
- [こどもへの環境教育]
小学校からの要請に応じ、次世代を担うこどもたちが、再生可能エネルギーやエネルギーと環境保全の関係などを理解できる講座を出張開催しています。
- ・川崎市における寺子屋事業への参加